アンビエントドラムンベースとジャズステップ

反逆のラガ・ビートでジャングル・レイブが盛り上がる中、切り刻まれたビート、浮遊するようなアンビエンス、そしてジャジーなフレージングを組み合わさせ、ホーム・リスニングにも適していたサウンドが登場する。それはドラムンベースと呼ばれた。ドラムンベースはあらゆるジャンルから音楽的要素を吸収し、音楽の境界線を広げようとしていた。

 

Ambient Drum’n’bassとJazzStep

アンビエントでスムーズなドラムンベースは1991年から既に起こっていた。少数ではあったが、ダークの時期からメローなビートを追求していたDJは存在していた。その代表格はLTJ Bukemである。1994年の終わりに近づくとブレイクビーツの構造が近しいWeather Reportを始めとするジャズ・フージョンのリズムがサンプリングソースとなっていった。それにより、アシッド・ジャズやレア・グルーヴの有識者がシーンに影響を及ぼし始め、FabioやGrooveriderもDJセットの中でジャズ・サウンドを混ぜ合わせるようになる。ブリストル出身のDJ Krustの「Jazz Note」はオフ・ビートのエレクトリック・ピアノフレーズと流れるようなストリングス・ビートが混ざり合う名曲だ。ロンドン出身のAlex Reeceの「Pulp Fiction」も、高々と鳴り響くホーン・サウンドに跳ねるシンプルなブレイクビーツが融け合う当時の名曲である。

 

LTJ Bukem

アシッドジャズの重鎮であり2016年のRainbow Disco Clubにも出演したGilles PetersonやTim Westwoodが回すヒップホップ、ソウル、レアグルーブを聴いて育った彼は、完全なる80年代のソウルボーイだった。ジャズ・ファンクとフージョンをルーツに切り刻んだブレイクビーツを乗せた「Logical Progression」は未来を灯す浮遊感の漂う新しいサウンドであった。ダークなシーンに暖かい新たな展望を与えた「Logical Progression」は、文字の如く論理的進化であった。
シーンに華々しく登場したトラックは1993年にリリースされた「Music」である。厳粛なコードがウッドベースの低音と混ざり、The WinstonsのAmen Brotherの切り刻まれ、歪曲されたブレイクビーツがうっとりするほどファンキーなリズムを織り成していた。

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